連鎖的に繰り返され続ける再生と崩壊。生まれては崩れ、崩れては生まれ。
 絡み合う……二重螺旋のイメージ。変化し続けるがゆえの確立。
 脆く壊れ崩れ去り、ひいては因子が再構築されていく。
 幾度となく、止め処なく。めくるめくほどに色を変えながら明滅。
 今も止まる事無く、問いは繰り返される。

 二重螺旋、対極図、相克と相生のイメージ。
 それは『世界』か?
 それは『ばめん』か?
 それは『ningen』か?
 それは『0304010207040102』か?
 それはそれはそれはそれはそれはそれはそれはそれはそれはそれは

 総ては崩壊するために生き、再生するために崩壊する。
 子供の積み木遊びのように。それはより純粋に、高みを目指して築かれる。

 小さき者は大きき者によって崩壊をもたらされる。
 大きき者は時という名の元に崩壊。大きき者の断片から小さき者が再生する。
 このように、生命は循環している。

 文化は他の文化によって崩壊をもたらされる。
 しかし幾度崩壊しようが、文化はいずれ奮起し再生する。
 このように、人間は循環している。

 果たして城は築かれた。しかしながら、その城はより良い世界の為に崩壊の途を辿る。
 崩れた城はいずれ新たな地を求め巡り、また再生される。
 このように、場面は循環している。

 生まれたものは生まれた時から崩壊へと向かっている。
 そして崩壊とは再生への約束と同義である。
 このように、世界は循環している。


 ――観測せよ。それが私に課せられた役割である。
 星が生まれて幾星霜。留まることなく小さな崩壊と再生を繰り返し。
 幾つかの大きな崩壊と再生を経て、紡がれた時は現在へと。
「粉砕された世界は時を経て変質、か……」
 大きな法則を元に小さな世界を構成。
 腐食や融解、侵食や堆積。様々な過程の後、連続的に成立していく。
 万物、八百万の事象にはなるべくしてなった道理というものがある。
 洞察し、物事の変化というものを確実に悟っていく。
 それが観測者の観測者たる資格、所以である。
「……ふぅ」
 ならば私は観測者として失格だろうか。
 今となっては洞察すれど確実に悟れはしない。
 私が観測を続ければ続けるほどに……不可解なものは広がりを見せる。
 しかしながら観測をし続けなければならないのも揺るがぬ事実。
 勿論、それが私に与えられた役割だからである。
 どれだけ無惨に崩壊し無様に再生し無情に崩壊し無限に再生しようと。
 私はただその一部始終を観測する。
 ……それは同時に、輪から外れた第三者を意味する。

 今また、生まれた。いや……変質した。
 あんなにも綺麗な輝きを放っていたのに。
 ドロドロとした、吐き気を催す醜悪さ。
 私は辛うじて堪えながらも観測を続ける。
 何か策を講じるべきではないか、素直にそう思う。
 しかし駄目なのだ。私は観測者だから。
 観測した結果を報告する事も、結果を元に改善をする事も私の管轄ではない。
 私の役割はあくまで観測。その一つだけ。
 ……だが、それでも一度浮かんだ念は渦巻く。本当にアレは放置して構わないものなのか。
 他の健在な、綺麗な輝きを……アレは蝕んだりしないだろうか。
 そしてその輝きは、私は決して嫌う事が出来ない。むしろ好きな輝きだった。
 私は決断をする。観測者という役割から外れる事を。
 輪から外れた第三者は、傍観から転じ当事者となった。

 その者は実感する。
 見ていただけでは判らないものがいっぱいある事。
 醜悪なものは間近で見るとより醜悪で。
 綺麗な輝きは間近で見るとより綺麗で。
 連続的な事象は思っていたよりも止め処ないものだった。
 呆けていると捕まえる事のできない、容赦の無い流れ。
 生まれた可能性は時を経ると共に崩壊していき、いずれは手遅れとなる。
 それでも新たに生まれるものがあり、それもまた段段と原型を留めなくなっていく。
 そう、留まる事無い変化なのだ。
 肌で感じ。あれほど見ていて悟れなかったものを、その者は悟った。


 連鎖的に繰り返され続ける再生と崩壊。生まれては崩れ、崩れては生まれ。
 絡み合う……二重螺旋のイメージ。変化し続けるがゆえの確立。
 脆く壊れ崩れ去り、ひいては因子が再構築されていく。
 幾度となく、止め処なく。めくるめくほどに色を変えながら明滅。
 ――いつしか、問う声は止んでいた。



@あとがき
……意味がわからない!最近の私はより電波ってる感じがします!
課題の意見発表作文でも何か飛ばした事を書いてしまった気がする。
しかし忘れる。恥ばかりの人生に今更何が増えようが!……やっぱり恥ずかしい。
それはそうと、勢いというのは怖いもので。
電波るのも間違いなく、計画性なく勢いオンリーで書いていくせいで。
いや、プロットまではいかないにしてもメモくらいはたまに書いてるんだ。
しかしノートへのメモが既に自分で意味わからない時点でそれはメモじゃない。
私には何かの暗号に見えた。自分の書いた暗号に悩まされるのもアホな話だ。
作品の内容については言及しません。てかできません。
各々納得のいくように解釈して、暇だったら私に教えてください。
きっと私は「ああ……そんな感じそんな感じ」と心にも無いことを言うでしょう。
これこそが再生と崩壊。電波な私の再生と、作品の崩壊。
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